「世の中そう悪くない」と思いたい

本と映画とテレビと演劇と、そのほか毎日の日常と

本当に世界は壊れてしまったのか。

本当に世界は壊れてしまったのか。

アメリカではトランプが共和党の大統領候補に選ばれそうだし、選挙に出れば勝ってしまうかもしれない。犯罪者でありレイシストでもあるトランプがまたアメリカ大統領になってしまう。

ロシアとウクライナパレスチナイスラエル。世界各地で戦争が起こっている。世界はそれを止めようとしているように見えるが、その一方で、どちらか片方を支援して、どちらかを勝者にしようとしている。

日本では、自分の利益だけを考えている金の亡者たちが政権を持ち、それが批判もされてもいない。マスコミはだんまりを決めている。

世界は、コンピューターや通信、SNSのおかげで便利になった。そして、人々は都合の良い情報しか見なくなった。自らを牢獄に閉じ込め、窓から見えるきれいな景色だけを真実とした世界に暮らすようになった。

日本だけのことを考える。今一番怖いことは”常識”が変わってしまったと思えることだ。「権力を持つものは嘘をついてもよい」「権力を持つものはお金を不法に稼いでもよい」「自分もその立場になったら当然そうするだろう それの何が悪いのか」。そんな空気が流れている。中流が消え、格差が拡大することで「何をしたって変わらない」という奴隷根性が生まれつつある。上流は、上流にしがみつくために、より上の人に頭が上がらない。決して上流ではないのに。

学生運動以後に生まれた、情報を与えず、真実を隠すことで、大企業でそれも非正規雇用で働くイエスマンを育てようとする学校教育の成果が実を結ぼうとしている。ただそこには”生産性”や”イノベーション”は生まれない。ただ生きていくためだけに働く。子供を持とうなんて考えはなくなって当然の帰結となり、国は衰退する。

この世の中の流れに対して一人であらがってその流れを変えることはできない。でも、本当にできないのか?一人でできないと思っていることも奴隷根性が心に根付いている証拠ではないのか。
ただ一つ言えるのは、知ることが大切な事だけは正しい。同じ窓からだけではなく、違った窓、もしくは玄関を開けて外を覗いてみる、外に出かけてみることが第一歩であることは変わらない。